LET’S A CAPPELLA AGAIN ( 2 )

Yeah Yeah ♪
Let’s Ondo Again あの時の興奮を♪
Let’s Ondo Again 音頭の季節だよ♪

NIAGARA FALLIN' STARSのアルバム「LET'S ONDO AGAIN」収録
アミーゴ布谷「Let's Ondo Again」より

アカペラを愛する皆さん、はじめまして。
アカペラ研究室「LET’S A CAPPELLA AGAIN」のアカペラ・プロデューサー、細井涼介です。

今回は2つのことに絞ってお伝えします。
1、アレンジやプロデュースの発想は?何考えてるの?
2、愛しき響き、その名は「アッパーストラクチャートライアド(UST)」。
2、愛しき響き、その名は「アッパーストラクチャートライアド(UST)」。
こちらは音楽の技術的な話ですね。
まずは森のくまさんの動画の最後の和音「だーああああああーーーー」(2:07くらい〜)を聴いてみてください。この和音が「アッパーストラクチャートライアド」です。
※下の動画はその位置から再生が始まります。



「アッパーストラクチャートライアド」は非常に愛しい響きのする和音です。アカペラ研究室「LET'S A CAPPELLA AGAIN」の作品のアレンジを語る上でも重要なキーワードになるものです。
「アッパーストラクチャートライアド」は「Upper Structure Triad」と書いて、意味はそのまま「上の方の(Upper )構造(Structure)が3和音(Triad)」ということですね。
「アッパーストラクチャートライアド」の何が良いかと申しますと、「難しくて複雑になりがちな大量のテンションコードを3和音に整理してシンプルに考えましょう。そしてそれは独特な響きを持った和音になりますよ。」ということでしょう。

具体的なボイシング(音の積み方)の段取りこんな感じです。
1、まず低いパートでコードのマストになる構成音を確保(もっぱらルート音 、3度、7度)。
2、上の方のパートでテンションコードを盛り込む。その時にそれがトライアド(3和音)になるようにする。

例えば「だーああああああーーーー」のコードネームは、「B♭/A♭7」です。
これも上記の段取り通りにボイシングしています。
1、A♭7のマストの構成音を下3声で確保(ラ♭=ルート、ド=3度、ソ♭=7度)。
2、上3声でテンションを盛り込む。それがトライアドになるようにする(トライアド= / B♭シ♭=9th、レ=#11th、ファ=13th)。

こんな感じで、実に愛しい響きのする「アッパーストラクチャートライアド」のボイシングが完成します。
「アッパーストラクチャートライアド」は実に緊張感のある独特な響きがするので、使う時にはアレンジの方向性や場面を選びます。例えば全体的にテンションコードのスパイスが効いた曲でしたら、かっこよく自然な流れで聴けるでしょうし、そこまでシンプルな和音構成で曲の一瞬だけスパイスで「アッパーストラクチャートライアド」が出てきた場合、それはそれでまた良きかなというものです。
「アッパーストラクチャートライアド」を使うことが100%正しくて偉いというわけでは全然なく、この響きが好きな人が好きな場面で使うのが良いでしょうね。
私は大好きな響きなのでよく使います。本当に愛しい響きがするのです、これ。

今回のコラムはここまでです。
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次に一番大事なお知らせです!
アカペラ研究室「LET’S A CAPPELLA AGAIN」の新作は2018年10月後半に公開予定です。
そしてそのすぐ後にも、女声のみで濃密なアカペラワールドをお届けするアカペラ研究室「LET'S A CAPPELLA AGAIN」の番外編 -レディースデイ企画-も公開予定です。
どちらも入魂の作品(今作ってます)になりますので、公開の際はぜひお聴きください!

よろしくお願いします!

LET'S A CAPPELLA AGAIN!!
アカペラ・プロデューサー、細井涼介

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日付:2018年11月18日

コラム

この記事を書いた人:細井涼介

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